N末端アミノ酸分析からみた小麦グルテンのポリペプチド構成
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概要
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小麦グルテン,ならびにこれより分離調製したグリアジンおよびグルテニンについて,それぞれのN末端アミノ酸をDNP法により,シリカゲルGの薄層クロマトグラフィーを用いて定量した.その結果,小麦グルテン,グリアジンおよびグリテニンのN末端基として検出されたものは,それぞれについて,まったく同1であって,それらはアスパラギン酸,セリン,スレオニン,グルタミン酸,アラニン,リジン,メチオニン,フェニルアラニン,バリンおよびロイシンの11種であった.しかし,これらのN末端基相互の量的関係はグリアジン,グルテニン両者においてかなり異なっていた.すなわち,グリアジンの主なN末端アミノ酸はパリン,ついでアスパラギン酸であるのに対し,グルテニンのそれは,グルタミン酸およびセリンであった,なおグルテンを構成するポリペプチドの相当量がN末端をマスクされていることを示唆する結果を得たが,このことを確証するに至らなかった.
- 社団法人 日本農芸化学会の論文
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