乳酸菌による酵母の凝集現象に関する研究(第3報) : 凝集におよぼす諸条件の影響
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概要
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乳酸菌による酵母の凝集はpH 2〜4の間でpH変化に対して可逆的にみられ,凝集の最適pHは3.2である.この凝集には酵母の外層物質は関係がなく,また酵母の凝集で関係しているといわれているカルシウムイオンも必要としない.陽イオン界面活性剤(CTAB)処理により凝集が阻害され,この菌体をさらに陰イオン界面活性剤(SLS)で処理すると凝集が回復すること,硝酸ウラニル処理により凝集が阻害されることから,この凝集には細胞表面の遊離基が関係していると考えられる.さらに中性塩濃度を高くすることにより凝集が阻害される.以上のことから,凝集は細胞表面の遊離基の間に働く,静電的な力によるものと考えた.
- 社団法人 日本農芸化学会の論文
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