本邦疏菜在来品種の分類と地理的分布に関する研究 (第2報) : 東日本在来カブの1代雑種の形質について

概要

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1.東日本在来の洋種系カブ17品種を親とした48組のF1を栽培し,その特性を調査した。 2. F1の草姿,葉形,根形は両親品種のほぼ中間の形質を示した。 3.胚軸にアントキアン色素をもつ品種を片親としたF1の胚軸には色素が現われた。但し紫赤色の胚軸をもつ温海カブと緑色品種とのF1は通常緑色,時に淡紫赤色を示した。 4.葉柄にアントキアン色素を生ずる品種を片親としたF1の葉柄は色素を生じた。但し紅色の品種は紅色品種と組合わせた場合以外は紫赤色となつた。 5.葉柄,葉身に毛茸の多い品種と無毛品種とのF1ほ毛茸を生じた。 6.根色の異なる品種間のF1は大体第1図に示したような根色になつた。すなわち, 地上部緑色は白色に対して優性地上部紫赤色は白色に対して優性地下部白色は地下部紫赤色に対し優性紫赤色は紅色に射して優性 7. B型種皮をもつ品種とA型種皮をもつ品種とのF1はいずれもA型種皮となつた。 8.以上の点から東日本の在来品種の類縁関係および1代雑種の利用価値について若干の考察を試みた。
園芸学会の論文