タマネギの球形成および休眠に関する研究 (第6報) : 球形成開始後の短日処理がタマネギの球形成およびほう芽に及ぼす影響
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概要
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1. 球形成を開始したタマネギに対して短日および剪葉処理を行ない, 葉の生長の状態および芽期などを調査し, 球形成と休眠現象との関係について検討した。2. 球形成開始後の短日処理により球形成に伴う葉の生長抑制は緩和され, 葉数は幾分増加し, 短日処理を20日間以上続けると25〜30日後から球内の普通葉が萠出してきた。3. 短日処理区は一般に倒伏が遅れ球は小さく, 腐敗球が多く, 短日期間が長く生育状態の逆転した区でこの傾向が著しかつた。4. 無処理株の貯蔵葉は5月15日から見られたが, 5月20日, 30日から短日処理した区は貯蔵葉数が少なく,発芽葉および普通葉が伸長していた。6月9日以後短日開始区は球構成葉の数に差は見られなかつたが発芽葉および普通葉は無処理区より伸長していた。5. 掘り上げ後貯蔵中あるいは催芽後の萠芽期を調査した結果, 掘上期まで短日処理を続けた株は萠芽期が早く, 処理開始期の早いほどその傾向は明らかであつた。生育停止期の早かつたB圃のタマネギはA圃の球に比べ萠芽が早く, 短日処理後自然日長下 (約14時間日長) に27〜39日おかれた区の萠芽期は無処理区よりかえつておそかつた。6. 剪葉処理した区は短日処理に似て新葉発生数が増加し, 掘り上げ後の腐敗球が多く, 萠芽期が無処理区より幾分早かつた。7. タマネギの球形成は葉の変態によるが葉の貯蔵葉化および内部普通葉の生長抑制は長日条件により起こり, 短日条件でその傾向は失われる。ただしある程度貯蔵葉化した葉は再び普通葉にはなれないものと思われる。8. 以上の点から球形成と休眠との関係ならびに収穫適期について若干の考察を試みた。
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