タマネギの球形成および休眠に関する研究 (第7報) : 掘り上げ時期の早晩および掘り上げ後の処理が球形成および芽期に及ぼす影響
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概要
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球掘り上げ期の早晩がタマネギの球の大小, 球構成および芽期に及ぼす影響, および掘り上げ後の操作が球の芽期に及ぼす影響について調査を行なつた。1) 球の肥大は倒伏期後20〜30日ごろまで続き, 葉身の枯れるころ肥大は止まる。球構成葉の様相を調査した結果, 早掘り球は貯蔵葉数が遅掘り球より幾分少なかつたが, その他の点ではほとんど差は認められなかつた。2) 収穫期を異にする球を8月下旬圃場に植付けて萠芽期を調査した。その結果早掘り球ほど芽期が早かつた。これは, 球形成期のタマネギは葉身や根の枯れることにより休眠にはいり, 一定期間後休眠は破れるもので, 収穫期の早い球ほど休眠覚せい期が早かつたためと思われる。3) しかし, 室内貯蔵の場合は極端な早掘り球を除けぼ早掘り球の芽期は遅掘り球より遅い傾向がみられた。これは, 早掘り球は休眠覚せい期は早いが, その後の球内の葉の生長速度が遅掘り球より遅いためと思われる。4) 掘り上げ後日干した球は室内陰干球より芽期が遅く, 乾燥剤で急速に葉身を枯らした球は芽期が早かつた。
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