トマトおよびナスの花成に関する研究(第4報) : トマトおよびナスの花芽分化に及ぼす温度ならびに肥料の影響
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概要
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トマト1) 1964年に新豊玉2号種を用いて, 花芽分化, 花芽の発育に及ぼす低温 (17°C, 15°C, 13°C) ならびに施肥量の影響について実験を行なつた.2) 苗の生育 (草丈, 生体重) は床土2(NPK)区, NPK区いずれも17°C区でもつともすぐれ, それより低温 (15°C, 13°C) 区になるほどおとつていた. 施肥量の影響をみると, 各温度区とも床土2(NPK)ではNPK区に比較して著しく生育がよく, とくに17°C区で良好であつた.3) 花芽分化期, 花芽の発育は床土2(NPK)区, NPK区とも17°C区で最も進み, 低温 (15°C, 13°C) 区ほどおくれていた. 施肥量の影響をみると, 各温度区とも, 床土2(NPK)区ではNPK区に比較して著しく花芽分化期, 花芽の発育が早かつた.4) 花芽数は多肥 (床土2(NPK)) 区において, 17°C区でとくに多く, 低温(15°C, 13°C)区ほど少なかつた. 少肥(NPK)区では全般的に花芽数が著しく少なく各温度間に花芽数の差はほとんどなかつた.5) トマトの場合, 前報(7)と本実験の結果から, 高温 (30°C, 24°C) 区, 低温 (17°C, 15°C, 13°C) 区を通じて低温17°C区において多肥 (床土2(NPK)) の効果が最も顕著にあらわれていた.ナス1) 1965年に橘真2号種を用いて, 花芽分化, 花芽の発育に及ぼす温度 (30°C, 24°C, 17°C) ならびに施肥量の影響について実験を行なつた.2) 苗の生育 (草丈, 生体重) は床土2(NPK)区, NPK区いずれも30°C区で最もよく, ついで24°C, 17°C区の順で, 各温度区とも床土2(NPK)区ではNPK区に比較して著しく生育がすぐれていた.3) 花芽分化期, 花芽の発育は床土2(NPK)区, NPK区とも30°C区で最も早く, ついで24°C, 17°Cの順であつた. 各温度区において床土2(NPK)区ではNPK区に比較して著しく花芽分化期, 花芽の発育が早かつた. 少肥(NPK)区の低温17°C区ではこの実験の範囲内において花芽分化は認められなかつた.4) 花芽数は多肥 (床土2(NPK)) 区, 少肥(NPK)区とも30°C区で最も多く, ついで24°C, 17°C区の順であつた. 床土2(NPK)区ではNPK区に比較して各温度区とも花芽数は著しく多かつた.5) ナスの場合には, 低温(17°C)下において多肥(床土2(NPK)) の効果が少なく, 高温30°Cにおいてその効果がよくあらわれていた.
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