山下げ後の温度管理がコチョウランの開花におよぼす影響
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概要
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コチョウランの促成栽培のために活用する温度管理技術のうち, 促成栽培による花の品質向上に資する開花調節技術をより効果的かつ計画的に活用するための温度処理技術は, 未だ不安定な要素がある。本実験はこれについて一層の合理化を図るために, 山下げ後の温度管理が開花におよぼす影響について検討した。花茎発生は山下げ期間中に完了し, 発生割合は76.1%であった。これは標準区に比べて発生時期が早く, 発生割合も高かった。開花時期は, 昼温が高温で変温幅の小さい処理(30°/25℃)や夜温が低温で変湿幅の小さい処理(25°/20℃)よりも, 昼温が高温で変温幅の大きい処理(30°/20℃)で早くなった。開花率は, 30°/20℃よりも25°/20℃または30°/25℃で低かった。開花所要日数は30°/20℃より30°/25℃ないしは25°/20℃で多くを要した。開花茎長は, 30°/25℃ないしは30°/20℃より25°/20℃で長かった。開花数は, 30°/25℃ないしは30°/20℃より25°/20℃で多かった。したがって, 実際栽培にあたっては山下げ時期ないし冷房処理が終わった後, まだ気温が高い時は平地で開花を促進し, 品質の向上を図るためには, 意識的に施設内の夜温は冷涼に管理することが必要であると思われる。
- 1994-09-01
著者
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