一定pH条件下における培養液中の窒素形態に対するラビットアイ•ブルーベリーの生育反応
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概要
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培養液pHを一定に維持した場合のブルーベリーの生育に対する培養液中の窒素形態の影響を明らかにするため, 窒素源をNH<SUB>4</SUB><SUP>+</SUP>とNO<SUB>3</SUB><SUP>-</SUP>に変え, ラビットアイ•ブルーベリー (供試品種:Tifblue) の挿し木1年生苗を流動培養法によって46日間, 水耕した. 培養液のpHは3,4, または5に自動調節し, 窒素濃度は14ppmとした.<BR>pH3および4では, 窒素源としてNO<SUB>3</SUB><SUP>-</SUP>を用いた場合に比べ, NH<SUB>4</SUB><SUP>+</SUP>を用いた場合の方が新茎葉乾物重は大きくなったが, pH5では窒素源による乾物重の差は認められなかった. NH<SUB>4</SUB><SUP>+</SUP>を用いた場合にはpH3または4の方がpH5よりも新茎葉乾物重は大きかったが,NO<SUB>3</SUB><SUP>-</SUP>を用いた場合には乾物重に対するpHの効果は明らかでなかった. pH5でNH<SUB>4</SUB><SUP>+</SUP>を窒素源とした場合には, 新葉の可溶性, アミド態, 遊離NH<SUB>4</SUB><SUP>+</SUP>窒素濃度は著しく高まった.根における,これらの窒素成分濃度はpHの影響を受けなかった. 新葉のP/Feの比はpHの上昇とともに高まったが, 窒素形態による影響は受けなかった.<BR>以上の結果から,ブルーベリーの最適pHは窒素形態によって変化すること,培養液pHが3~4に維持された場合には窒素源としてNO<SUB>3</SUB><SUP>-</SUP>よりもNH<SUB>4</SUB><SUP>+</SUP>の方が優れていることが明らかとなった.
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