レタス茎頂での花芽分化開始に伴うヒストンH4遺伝子の発現について
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概要
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ヒストンH4遺伝子を発現する細胞の分布パターンの変化からレタスの茎頂分裂組織において花芽分化開始時の初期変化を検出できる可能性を調査するため, in situハイブリダイゼーションを行なった.レタスのヒストンH4タンパク質は他の植物のヒストンH4タンパク質と98%以上の高い相同性を示した.この遺伝子をプローブとして, in situハイブリダイゼーションを行なった結果, レタスの栄養生長茎の茎頂は明確な領域に分けられ, ヒストンH4遺伝子の発現は茎頂の周辺領域(peripheral zone)において高く, 茎頂分裂組織の中央領域(central zone)ではほとんど認められなかった.その後発現パターンは急激に変化し, 花芽分化開始にともなう茎頂部のドーム化に先立って, 中央領域でもヒストンH4遺伝子の発現が見られるようになった.これらの結果から, 茎頂分裂組織の中央領域における細胞の分裂周期が花芽分化に伴い促進されること, この変化は茎頂部のドーム化より数日前に起こること, およびヒストンH4遺伝子のin situでの発現パターンは花芽分化の時期を特定するのに有用なマーカーであることが明らかになった.
- 園芸学会の論文
- 2005-03-15
著者
-
根本 圭介
東京大学アジア生物資源環境研究センター
-
杉山 信男
東京大学大学院農学生命科学研究科
-
根本 圭介
東京大学
-
李 温裕
東京大院農学生命科学研究科
-
李 温裕
東京大学農学生命科学研究科
-
杉山 信男
東京大学農学生命科学研究科
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