ナス属植物を台木とした接ぎ木トマトの生育および収量
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概要
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土壌病害に抵抗性を有する非塊茎性ナス属植物のトマト台木としての有用性を検討するために, Solanumsisymbriifolium, S. torvumおよびS. toxicariumを台木とし, 接ぎ木トマトの接ぎ木親和力, 収量ならびに温度適応性を調べた.<BR>S. sisymbriifolium, S. torvum, S. toxicariumとトマトとの接ぎ木活着率は100%で, 高い接ぎ木親和力が認められた.<BR>接ぎ木トマトの生育は, S. sisymbriifolium台では春•秋作とも共台と同水準で, 同種とトマトとは共生親和力の高いことが確かめられた. S. torvum台とS.toxicarium台は共台に比べ摘心時までは生育が遅れたが, その後旺盛に育ち, 共生親和力は高いと判断された.<BR>果実収量は, S. sisymbriifolium台では春•秋作とも共台と同水準であった. S. torvum台の果実は小型化し, 減収した. S. toxicarium台は春作の収量が共台に比べ約2割減, 秋作の標準施肥量区では共台と同水準であったが, 施肥量の増•減区では低下し, 肥培管理の難しさがうかがわれた.<BR>S. sisymbriifolium台トマトは光合成速度が共台に比べ高く, また低温および高温条件下で根張りがよく,生育適温が広いことが明らかになった. 一方, S. tox-icarium台は光合成速度が共台よりも低かった. また,生育適温が狭く, 特に低温期の栽培で生長が極端に劣った.
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