カトレヤの組織培養に関する研究 (第2報) : 培養組織のかっ変防止法について
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概要
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カトレヤの茎頂培養は, 外植体からフェノール性かっ変物質が生成溶出し, 活着が不安定である. 本実験では外植体の活着に影響を及ぼす培養条件を生成されるフェノール物質との関連で検討した.1. 新茎の側芽を包葉を付けたまま外植し, 液体培地で培養液を更新しながら3週間培養した. その後包葉を切除して生長点を露出させ, 水洗後に固体培地に移植した. 慣行の茎頂培養に比べ高い活着率が得られ, 培養体の生育もまさった.2. 新茎の茎頂組織を水でインキュベートした場合, 9〜12cmに伸長した展葉前の新茎はフェノール物質の生成が少なかった. これら新茎の充実した側芽は in vitro でよく活着し, 不定芽の形成も活発であった.3. 新茎の茎頂組織を水でインキュベートした場合に15〜20°Cに保っとフェノール物質の生成が少なかった. また, 外植体は液体培養期と固体培地へ移値後1週間を15〜20°Cに保ち, その後20〜25°Cで培養すると活着率が高まり, 生育もまさった.4. 培養幼苗はpH4.2〜6.0の範囲では培地のpH値の影響を受けなかった. しかし, 外植体の活着は液体培地のpHを5.5に調整したときに最もよかった. また, 水でインキュベートした新茎の茎頂組織はpH5.5のときにフェノール物質の生成が少なかった.
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