声帯ポリープ術後の声の衛生
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
目的; 喉頭ポリープの術後成績を左右する因子のうち「声の衛生」に注目し術後成績との相関を検討した.対象: 過去3年間に (全身麻酔下で) 手術を行い, 術後3カ月以上経過を観察し得た50症例 (男女比, 24: 26) である.方法; 職業, 病悩期間, 喫煙歴のほか声の乱用, 誤用の有無について詳しく問診した.改善度は術前, 術後の聴覚印象, 局所所見, 各種音響分析結果や患者の満足度などで総合的に判定した.結論; 病悩期間1年未満と1年以上とでは術後成績上有意義差は認められなかった.問診から誘因あるいは原因として48例 (96%) に何らかの声の乱用, 誤用が認められた.47例が1〜24カ月で治癒.術後, 声の衛生を守った方が3カ月以内に治癒し易いこと, および守らないと治癒まで4カ月以上かかることが統計上有意であった.喉頭ポリープの手術的治療に声の衛生の重要性を強調したい.
著者
-
大石 公直
横浜市立大学医学部附属浦舟病院耳鼻咽喉科
-
渡辺 陽子
東京専売病院
-
山口 宏也
東京専売病院
-
廣瀬 肇
東京大学医学部音声言語医学研究施設
-
角田 晃一
東京大学医学部付属音声言語医学研究施設
-
四倉 淑枝
東京専売病院耳鼻咽喉科
-
佐多 弘策
東京専売病院耳鼻咽喉科
-
大石 公直
横浜市立大
-
渡辺 陽子
東京専売病院耳鼻咽喉科
-
廣瀬 肇
東京大学医学部付属音声言語医学研究施設
関連論文
- 鼻腔原発の上衣芽腫と診断した1例
- 鼻腔に発生したEpendymoblastomaの一例 : 第38回日本臨床細胞学会総会 : 頭頸部I
- 口腔咽頭乾燥症へのツムラ麦門冬湯の効果
- 気管孔閉鎖術の臨床的検討
- 声帯後部の器質性病変について
- 下咽頭喉頭所見と胃食道逆流症の関連について
- 一部レーザーを用いたラインケ浮腫に対する手術法
- 音声外科の術前・術後管理
- 下咽頭喉頭所見と逆流性食道炎との関連いついて
- 積層造形法により作成した側頭骨立体モデルの有用性
- 積層造形法による側頭骨実習モデル作製の試み
- 痙攣性発声障害に対する音声訓練
- 咽喉頭異常感とGERD -Proton Pump Inhibitor を用いた臨床成績-
- 変声障害1症例に対するアプローチ
- Laryngopharyngeal Reflux Disease (LPRD)に対する上部食道pHモニタリング
- 逆流性食道炎症例にみられた耳鼻咽喉科領域の症状
- 喉頭領域の精密3次元モデル作製の試み
- 外傷性披裂軟骨脱臼の1例
- 吸啜動態の非侵襲的多チャンネル同時記録法の試み
- インターネット環境を利用した失語症患者用言語訓練システムの開発
- インターネット環境を利用した病的音声の聴覚印象評価訓練プログラム
- 238.耳下腺の腺房細胞癌の1例(総合7 : 頭頸部, 一般講演・示説, 第29回日本臨床細胞学会総会・学術集会)
- 若年者の難治性誤嚥に対する喉頭気管分離・気管食道吻合術および喉頭気管分離術の検討
- 当院で施行された気管切開症例の合併症の検討
- 16. 最近開発された発声機能検査装置の使用経験
- 教育パネル : 実際に役にたつ喉頭疾患の検査法 : 発声機能検査の有用性 (その2)
- 声帯溝症の音声治療
- 調音時の鼻咽腔閉鎖機構 : 筋電図学的知見を中心に
- 失語症患者における聴覚的理解障害の経過
- 一側性大脳半球病変における麻痺性 (運動障害性) 構音障害の話しことばの特徴
- 麻痺性 (運動障害性) 構音障害の話しことばの特徴―聴覚印象による評価―
- 小脳疾患, 仮性球麻痺, 筋萎縮性側索硬化症による麻痺性構音障害の話しことばの特徴
- パーソナルコンピュータを用いた失語症者用言語訓練装置の開発
- 脳梁の梗塞性病変による症候性吃音
- 痙性麻痺性構音障害患者の言語訓練後の話しことばの変化―聴覚印象による評価―
- 麻痺性構音障害における発音動態の研究 : パーキンソン症候群について
- 声帯ポリープ術後の声の衛生
- ホノラリンゴグラフを用いた音声治療の検討 : ―声帯結節への適用―
- 花粉症へのエメダスチンの予防,治療効果 -多施設による二重盲検群間比較試験-
- 積層造形法による側頭骨実習モデル作製の試み
- Thyroid Carcinoma Presenting as Vocal Cord Paralysis; A Case Report.
- 最近開発された音声機能検査装置(PS-77)の使用経験
- Multiple Hemangiomas in the Head and Neck Diagnosed by Diagnostic Imaging; A Case Report.
- 125.上咽頭悪性腫瘍と脳神経障害発現頻度
- Clinical Evaluation of Air Usage during Phonation
- Comparison of therapeutic effects of flunisolide (Synaclyn nasal solution) given as a nebulizer with that given as a metered-dose spray in patients with allergic rhinitis.
- 機能性発声障害の3症例
- Mixed laryngeal paralysis. Mainly on idiopathic paralysis.
- 教育セミナー(6)声帯所見の乏しい嗄声の取り扱い:声帯所見の乏しい嗄声の取り扱い
- タイトル無し
- Central nervous mechanism of vocalization.
- タイトル無し
- 喉頭ネブライザ-の功罪
- 食道発声法による語音調節
- タイトル無し