ケルセチンスルホン酸によるウランの定量 : 金属有機錯化合物の分析化学的研究(第6報)
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概要
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ケルセチンスルホン酸はウラニルイオンと中性附近で水溶性の褐色錯化合物をつくり,460mμ附近に吸収極大点を有する巾の広い吸収帯をあたえる.この錯化合物を用いてウランを定量する際の基礎条件を検討した結果,ケルセチンスルホン酸を4.8×10<SUP>-4</SUP>mol/<I>l</I>(0.02%)とし,pHを6.0〜6.5とすれば460〜490mμにおいて1〜12.5γU/m<I>l</I>の間でよくBeerの法則に従うことを認め,460mμにおける分子吸光係数として17,600を得た.Jobの連続変化法を用いて錯化合物の組成を求めUO<SUB>2</SUB>:R=1:1であることを認めた.TBPを用いてウランを他の共存元素から抽出分離したのち発色を行い好結果を得た.ウランと同程度のトリウムを含む場合は発色の際0.005%のEDTAを加えればよく,多量のトリウムを含む場合は7<I>N</I>塩酸溶液からウランをTBPで抽出分離したのち発色を行い好結果を得た.
- 社団法人 日本分析化学会の論文
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