異節環状色素を用いる分析化学的研究(第1報) : 5, 8-ジオキシ-キノキザリンと金属イオンとの呈色について
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概要
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川合研究室においては金属イオンの検出試薬として使用の可能性がある種々の新しい異節環状色素を合成してかるので,これらの色素の分析化学的使用法を検討する目的で以下の実験を行った.<BR>今回検討を行つた異節環状色素は5,8-ジオキシ-キノキザリン(以下簡単にジオキシザリン(Dioxaline)と略称する)であり,この色素と金属イオンとの呈色については先に簡単に報告したが,今回は更に詳細にその呈色とpHとの関係等について検討し分析用有機試薬とし.使用範囲の概要を知った.特に銅の特殊定性分析用試薬としても有用であることがわかったのでその結果について報告する.<BR>ジオキシザリンは褐色板状の結晶(mp.236〜237℃)のIの如き構造を有する異節環状色素であって,1950年当研究室の安達によって,上記融点の純度が合成された.<BR>この色素は金属イオンとの間で内錯塩を作るべきオキシンと同様な機能団の2組を分子内に保有し,金属イオンとIIの如き内錯塩をつくるものと考えられるが,その内錯塩はオキシンにくらべてより潔く星色し,また選択性もよくなるものと考えられるので,その分析化学的有用性は極め.興味深いものがある.
- 社団法人 日本分析化学会の論文
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