ポーラログラフ法によるテレフタル酸中のテレフタルアルデヒド酸の定量
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概要
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テレフタルアルデヒド酸(TAA)がアルカリ溶液中で滴下水銀陰極において還元されることを見いだし,テレフタル酸中に不純物として含まれるTAAの直流ポーラログラフ法による迅速定量について検討した.アルカリ溶液におけるTAAの還元波は2段からなり,第1波および第2波の半波電位はそれぞれ-1.30および-1.68〜-1.44V<I>vs</I>,S.C.E.であった.アルカリ濃度の増加により,第2波の半波電位は陽側に移行した.2波の波高の和はアルカリ濃度の増加によるTAAの分解が促進されなければ変化しない.室温において,水酸化ナトリウムの濃度が0.2<I>M</I>以下,TAAの濃度がテレフタル酸中の不純物程度,すなわち数%以下,アルカリに溶解後約1時間以内であるなら分解は無視できる.また,TAAの1万倍程度の量のテレフタル酸が共存しても波高および半波電位は影響されなかった.TAAの検出限界は10<SUP>-6</SUP>Mであるが,その定量限界はテレフタル酸のアルカリ溶解度によって決定される.定量の最適範囲は数%0.01%である.<BR>操作は試料0.2gを0.15<I>M</I>水酸化ナトリウム溶液25m<I>l</I>に溶解し,ただちにポーラログラムを記録する.所要時間は1520分にすぎない.
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