水酸化鉄共沈-ベンゼン抽出分離-モリブデン青光度法による鉄,銅,鉛中のヒ素の定量 : ベンゼン抽出分離法によるヒ素の分析化学的研究(第3報)
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概要
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はじめに水酸化鉄によるヒ素の共沈率を検討した.その結果溶液のpHによって,またヒ素(III)とヒ素(V)ではいちじるしくことなり,結論としてヒ素(V)を酸性側,すなわち,pH2.8〜3.0付近で共沈させるのがもっとも効果的であることが明らかになった.<BR>これにもとついて鉄,銅および鉛中のヒ素を分離定量した.pH2.8〜3.0付近でおこなうと1mgのヒ素(V)は10〜20mgの鉄(III)とともに数分間の煮沸で完全に共沈し,銅,鉛その他の金属の随伴は少ない.この共沈ヒ素を塩酸に溶解,ヨウ化物を加えてベンゼンで抽出,ついで水中に逆抽出し,モリブデン青を発色させて光度定量すれば鉄中100ppm,銅,鉛中1ppmのヒ素が正確に定量できる.
- 社団法人 日本分析化学会の論文
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