セレン(IV)およびテルル(IV)の主として臭化物の溶媒抽出
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概要
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セレン(IV)を臭化水素酸,またはこの酸を含む塩酸,硫酸,過塩素酸からベンゼンを用いて,テルル(IV)を臭化水素酸を含む硫酸または過塩素酸からニトロベンゼンを用いて抽出し,それぞれの場合の抽出率を求めた.両相の容積比が1の場合,セレン(IV)の抽出率は臭化水素酸が0.87<I>N</I>に対し塩酸9.6<I>N</I>において90%以上,臭化水素酸が1.0,0.5,0.2<I>N</I>に対し硫酸が14.0,16.3,16.3<I>N</I>以上において99%以上,また臭化水素酸が0.5,0.2<I>N</I>に対し過塩素酸が6.6,7.5<I>N</I>以上において99%以上である.テルル(IV)はベンゼンにほとんどまったく抽出されないがニトロベンゼンによく抽出され,臭化水素酸が0.1,0.05<I>N</I>に対し硫酸が18.6,17.5<I>N</I>以上において抽出率は99%以上,また臭化水素酸が0.05<I>N</I>に対して過塩素酸が7.4<I>N</I>以上で99%以上である.特にテルル(IV)の場合,抽出率は臭化水素酸の濃度に大きく影響され,この濃度の増加はブロモ錯体の生成を促し,抽出率を著しく低下させる.なお両元素が他の数種の金属元素からうまく分離できるかいなかを若干の実験を行なって検討した.
- 社団法人 日本分析化学会の論文
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