強リン酸中におけるカドミウム,鉛および銅の交流ポーラログラフィー
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概要
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カドミウム,鉛および銅の各酸化物について,強リン酸(P<SUB>2</SUB>O<SUB>5</SUB>77.6wt%)を溶媒および支持電解質とし,滴下水銀電極を用いて,130℃におけるこれらの金属イオンの交流ポーラログラフ的挙動を検討した.<BR>その結果,本溶媒中でこれらの金属イオンはいずれも良好な交流ポーラログラフ波を与え,濃度と波高との間には原点を通る直線関係が成立した.ピーク電位(<I>vs</I>.Ptコイル)はカドミウム,銅でそれぞれ-0.85V,-0.17Vであったが,鉛の場合には一定せず,1.3×10<SUP>-3</SUP>〜5.2×10<SUP>-3</SUP>molの濃度範囲で-0.71〜-0.79Vを示し,復極剤の濃度が大きくなるにつれて負側へ移行した.また交流波のそれぞれの波高(μΩ/m mol)の比較検討から,本溶媒中でこれら3種の金属はいずれも各種リン酸根と錯イオンを形成していると推定され,錯イオン形成能はこのなかでは銅が比較的大きく,ついでカドミウム,鉛の順にあると判断された.
著者
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柳 忠
大阪大学工学部原子力工学科
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品川 睦明
松下電子工業
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品川 睦明
大阪大学工学部
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後藤 正志
大阪大学工学部原子核工学教室
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後藤 正志
大阪大学工学部原子力工学教室
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品川 睦明
大阪大学工学部原子核工学教室
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柳 忠
大阪大学工学部原子力工学教室
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柳 忠
大阪大学工学部原子核工学教室
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