電荷集合体近傍での高次錯形成反応機構
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
電荷集合体近傍での高次錯形成反応の機構をベリリウムとエリオクロムシアニンRとの錯体を例として検討した.<BR>酸解離の促進など主として電荷集合体のもつ電荷の効果が大きい鎖状高分子イオンおよび電荷をもたず配位子との相互作用による濃縮効果の大きい非イオン性界面活性剤がそれぞれ単独に存在する場合高次化反応は不完全で,これら両作用を有する荷電ミセル界面において高次錯体が生成しやすい.また,高次錯形成反応速度および電荷集合体濃度と高次錯体生成との関係について検討した結果,高次錯体形成反応には電荷集合体の電荷とともにミセル界面への配位子の吸着,濃縮やミセルによる可溶化などが関与しており,配位子は荷電ミセル界面近傍に存在し,この部分で錯形成反応が起こるものと推測された.<BR>さらに,ポリビニルベンジルトリメチルアンモニウムイオンを荷電ミセルイオンのモデルとして電荷集合体への配位子および錯体の配向状態などを流動二色性スペクトル測定によって検討した結果,いずれも負の二色性を与え,配位子および錯体は鎖状高分子イオンに対して垂直方向に位置していることを認めた.
- 社団法人 日本分析化学会の論文
著者
関連論文
- 錯形成とペーパークロマトグラフ分離を併用する微量コバルトの放射性同位体希釈分析
- 陽荷電ミセル界面に可溶化された1-(2-ピリジルアゾ)-2-ナフトールとバナジウム(V)との錯形成反応速度
- 錯形成及び配位子置換の反応場としての荷電ミセル界面
- 荷電ミセル界面での多重錯体の生成に対する有機溶媒効果
- 電荷集合体近傍での高次錯形成反応機構
- 有機陰イオンおよび有機配位子の抽出性
- 酸性色素分子および有機配位子とミセルの正荷電との相互作用
- 第4級アンモニウム塩によるモリブデン(VI)-ピロカテコールバイオレット錯体の抽出を利用したモリブデン(VI)の抽出吸光光度定量
- ミセル界面における酸性色素分子および有機配位子の酸強度の変化
- 高分子量アミンによる脂肪族モノカルボン酸の抽出挙動
- 第4級アンモニウム塩によるスルホン基を有する鉄(III)錯体の抽出
- ミセル界面での錯形成を利用するエリオクロムシアニンRによるベリリウムの吸光光度定量
- 高分子量アミンによる無機陰イオンの抽出平衡
- 3-ヒドロオキシフラボンによる鉄(III)の抽出吸光光度定量
- 3-ヒドロオキシフラボンによるバナジウム(V)の抽出吸光光度定量
- モーリンを用いるバナジウム(V)の抽出吸光光度定量
- モーリンを用いる鉄(III)の抽出吸光光度定量
- 電荷集合体近傍での高次錯形成反応機構
- 有機陰イオンおよび有機配位子の抽出性
- 第4級アンモニウム塩によるモリブデン(VI)-ピロカテコールバイオレット錯体の抽出を利用したモリブデン(VI)の抽出吸光光度定量
- 酸性色素分子および有機配位子とミセルの正荷電との相互作用
- ミセル界面での錯形成を利用するエリオクロムシアニンRによるベリリウムの吸光光度定量
- 高分子量アミンによる脂肪族モノカルボン酸の抽出挙動
- 第4級アンモニウム塩によるスルホン基を有する鉄 (III) 錯体の抽出
- ミセル界面における酸性色素分子および有機配位子の酸強度の変化
- 3-ヒドロオキシフラボンによるバナジウム(V)の抽出吸光光度定量
- 3-ヒドロオキシフラボンによる鉄(III)の抽出吸光光度定量
- 高分子量アミンによる無機陰イオンの抽出平衡
- モーリンを用いる鉄(III)の抽出吸光光度定量
- 錯形成とペーパークロマトグラフ分離を併用する微量コバルトの放射性同位体希釈分析
- モーリンを用いるバナジウム(V)の抽出吸光光度定量
- 液膜型スルホン酸イオン選択性電極
- 第4級アンモニウム塩によるウラン(VI)-アルセナゾIII錯体の抽出を利用するウランの吸光光度定量法
- o-フエナントロリン誘導体キレートの会合体を用いる液膜型ヨウ素イオン電極