荷電ミセル界面での多重錯体の生成に対する有機溶媒効果
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概要
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ミセル荷電面を反応場とする多重錯形成反応に対する有機溶媒効果について検討した。 第4級アンモニウム塩の高濃度領域においてはミセルイオン濃度の増加とともにミセル電荷によって配位子の錯形成基が拘束されるため多重錯体が生成しにくくなる。 この場合、エタノールやアセトンなどの有機溶媒を共存させると、このミセルイオンによる錯形成基の拘束が抑制され、錯形成速度の増大とともに多重錯体の生成が容易になる。 この有機溶媒効果は塩化カリウムなどの添加によって対イオン濃度を増加させた場合にもみられる、エタノールが共存すると多重錯体の定量的に生成する第4級アンモニウム塩濃度領域が拡大され、叉、難溶性の会合体が生成しにくくなるなど、この種の分析法の改良に役立つことを認めた。
- 社団法人日本分析化学会の論文
- 1975-08-10
著者
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