食品中のL-アスコルビン酸のο-フェニレンジアミン縮合物によるポーラログラフ定量法
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概要
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ο-フェニレンジアミン(OPD)縮合物を利用するポーラログラフ定量法によって,食品中のL-アスコルビン酸および酸化型アスコルビン酸(DAA)を定量する際の妨害物質について検討した. DAA-OPDの第1波(-0.35 V, pH 3.6)を妨害する酸化型レダクトン類のOPD縮合物は,クロロホルムでほぼ100%抽出除去することができた。したがって供試液を臭素酸化したのち,OPDと反応させ,クロロホルムで振り混ぜ抽出し,DAA-OPDの第1波の波高を測定する定量法を設定した.本法を食品分析に応用し,所期の結果を得た.<BR>(1)OPD縮合物を利用するポーラログラフ法によって,食品中のAAおよびDAAを定量する際の,予想される妨害物質を検討したところ,DTR-OPDの第1波およびDRA-OPDの還元波のみが, DAA-OPDの第1波を妨害した.しかし,これらはクロロホルムでほぼ100%抽出除去され,DAA-OPDはまったく抽出されなかった.<BR>(2)前処理として臭素酸化後,OPDを加えて35分間反応させたのち,クロロホルムで振とう抽出を行ない,妨害物質を除去したのち,DAA-OPDの第1波(-0.35V)の波高を測定する定量法を設定した.<BR>(3)本法を食品分析に応用したところ,ほぼ満足できる結果を得,DNP法およびTLC法に比べて操作が簡単で分析所要時間が著しく短縮できることを認めた.
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