水素化溶媒を用いた石炭の液化物の粘度特性
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概要
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水素化アントラセン油を用いてワンドアン炭を高温短接触液化して得た液化物を, スラリー, ろ液, ベンゼン可溶分およびヘキサン可溶分に分割し, それぞれの粘度特性を回転粘度計を用いて剪断速度5〜500s-1の範囲で測定した.<BR>スラリーは降伏値を有する擬塑性流体であり, 見かけ粘度は反応温度の上昇と共に減少した. ろ液は降伏値を持たない擬塑性流体であり, その粘度の変化はプレアスファルテン濃度に大きく依存した. ベンゼン可溶分はニュートン流体であり, 粘度は反応温度の上昇に伴うアスファルテン含量の増加と共に上昇した. ヘキサン可溶分はニュートン流体であり, 粘度は反応温度を通じて一定であった.<BR>低い液化温度で得られたスラリーおよびろ液において, 測定温度が100℃以下では, 強いチキソトロピー性が観察された. チキソトロピーは, 低温にてプレアスファルテンのような液化の中間体が析出し, それが網目類似構造を形成するために現れるように思われる.
著者
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