Rotor症候群の1家系-とくに色素排泄能に関する検討を中心に
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概要
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Rotor症候群の父子例についてビリルビン,BSP, ICGおよびUDCAの排泄動態を検討し,さらに家族調査を行ない以下の成績を得た.非抱合型ビリルビン,BSPおよびICG負荷で両症例はいずれにも著明な排泄遅延を示した.各移行率定数の検討で,非抱合型ビリルビン負荷試験で肝摂取率に異常なく,逆流率の高値および肝内輸送率の低下を示した.一方,BSP試験では肝摂取率の低下,逆流率の高値および肝内輸送率の低値を示し,非抱合型ビリルビンとBSPおよびICGは肝摂取能の点で差異を認めた.UDCA負荷試験では健常対照群と差異を認めなかった.<BR>家族調査で発端者(父親例)とその配偶者はいとこ結婚で,その子供5人中2人にRotor症候群の発症を認めた.また同家系の非発症者2人にBSP 45分停滞率の軽度上昇を認め,本家系の遺伝形式は常染色体性不完全優性型と推定された.
- 社団法人 日本肝臓学会の論文
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