原発性胆汁性肝硬変症におけるリポ蛋白異常に関する研究
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概要
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原発性胆汁性肝硬変症(PBC)患者10例における脂質代謝異常をリポ蛋白およびそのアポ蛋白面より検討し,以下の成績を得た.(1)リポ蛋白電気泳動ではpre β-リポ蛋白帯が消失し,正常では認められないslow α-リポ蛋白の出現を認めた.(2)濃度勾配ポリアクリルアミドゲル電気泳動法によるHDL亜分画の検討でHDL3の著明な低下を認めた.(3)超遠心法によるリポ蛋白分析では,超低比重リポ蛋白(VLDL)の減少,低比重リポ蛋白(LDL)の増加,高比重リポ蛋白(HDL)の低下を認めた.(4)リポ蛋白分画中のアポ蛋白を検討すると,LDL分画中には正常で認められないA-I, A-II, C, Eなどのアポ蛋白が混在しており,HDL分画中にはアポEの著明な増加が観察された.(5)血清中のアポ蛋白濃度測定において,アポEおよびC-IIの著明な増加,A-IIの低下を認めた.アポBおよびC-IIIは低下するものが多く,A-I濃度には顕著な変化は認めなかった.
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