酵素法による血漿LCAT活性の肝・胆道疾患における変化
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概要
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長崎・赤沼により開発された酵素法によるレシチンコレステロールアシルトランスフェラーゼ(LCAT)活性の測定を96例の肝・胆道疾患患者について行なった.正常人24名のLCAT活性は80.7±20.59単位(nmole/ml/hr)であり,肝硬変,肝癌,悪性胆道閉塞で低値を示した.肝硬変ではLCAT値はおおむね40単位以下で慢性肝炎ではそれ以上の値を示し両者の鑑別が可能であった.LCAT活性は血清コリンエステラーゼ,アルプミン,R15 ICG,ビリルビンおよびアルカリホスファターゼと相関し,肝細胞障害や胆道閉塞の診断に有用であると考えられた.LCAT値の経時的変化を各疾患別に観察した結果,急性肝炎では回復期にはいるとともにLCAT活性も上昇しトランスアミナーゼと逆相関を示した.慢性肝炎や肝硬変では変動が乏しく,肝癌では経過とともにLCAT値は低下した.LCAT値は赤血球最大滲透圧抵抗とも相関し,赤血球膜コレステロールの増加とLCAT活性の低下の間に関連のあることが示唆された.
- 社団法人 日本肝臓学会の論文
著者
-
山本 晋一郎
川崎医科大学肝胆膵内科
-
山本 晋一郎
川崎医科大学
-
山下 佐知子
川崎医科大学内科学・消化器I教室
-
柴田 進
川崎医科大学
-
大橋 勝彦
川崎医科大学地域医療学
-
平野 寛
川崎医科大学
-
大橋 勝彦
川崎医科大学
-
平野 寛
川崎医科大学内科
-
柴田 進
川崎医科大学内科
-
大橋 勝彦
川崎医科大学内科
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山本 晋一郎
川崎医科大学内科
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山下 佐知子
川崎医科大学内科
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