ウロキナーゼによると思われる肝内胆汁うっ滞の1例
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概要
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症例は44歳男性で,脳血栓症のためウロキナーゼを1日3万単位15日間投与後,発熱,発疹,掻痒感,黄疸が出現した.肝機能検査では血清ビリルビン,総コレステロール,AIP・トランスアミナーゼの著明な上昇が認められ,好酸球の増加もみられた.トランスアミナーゼはまもなく正常化したが黄疸は6ヵ月間遷延し,ステロイドの隔日投与により軽快した.生検肝組織像は小葉中心性の胆汁うっ滞を示し,肝細胞の変性,壊死,グ鞘の細胞浸潤は乏しかった.肝電顕像にて毛細胆管および胆細管のmicrovilliの消失,細分化を認め,ミトコンドリアの変形,滑面小胞体の増加がみられた.
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