門脈圧に対するOctapressinの影響
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概要
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octapressinの門脈圧下降作用を追求する目的で,2例の肝硬変症例および2例の慢性肝炎症例に,同剤の微量緩速点滴静注を行なった.同剤の注入開始後1〜2分で閉塞肝静脈圧の下降が始まり,10分以内に減少率14〜45%の下降を示した.同剤の注入量は0.4〜1.8単位であったが,下降率は注入量に比例せず,むしろ,投与前の閉塞肝静脈圧の高い症例ほど,大きい減少率を示した.末梢動脈血圧は,13〜41%上昇し,脈拍数は28〜35%減少した.閉塞肝静脈圧は,同剤注入中止後約30分で前値に復した.副作用として,軽度の腹痛,顔面蒼白,尿意を認めたが,格別の処置なく消失した.
- 社団法人 日本肝臓学会の論文
著者
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糸島 達也
岡山大学医学部第1内科
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島田 宜浩
岡山大学医学部第1内科
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浮田 実
岡山大学医学部第一内科学教室
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太田 亘
岡山大学医学部 第1内科
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窪田 政寛
岡山大学医学部 付属病院中央検査部
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島田 宜浩
岡山大学医学部 第1内科
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浮田 実
岡山大学医学部 第1内科
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糸島 達也
岡山大学医学部 第1内科
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