圧搾型フィルタープレス操作の最適化
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概要
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高度の固液分離装置として広く利用されている圧搾型フィルタープレスの操作は, 通常, 炉過圧力<I>p<SUB>f</SUB></I>による1次炉過期間, 圧搾圧力<I>p<SUB>e</SUB></I> (><I>p<SUB>f</SUB></I>) による2次炉過期間および圧密期間より成り立っている.工業炉過理論とTerzaghi圧密論 (クリープ効果を無視) に基づいて, 炉室厚さ, <I>p<SUB>f</SUB></I>, <I>p<SUB>e</SUB></I> および排出ケークの脱水度が与えられた場合について, 時間あたりの平均スラリー処理量を最大にする最適操作条件を求め, 炉室厚さによって決まる濾過・圧密所要時間θ<SUB>e</SUB><I>H</I>と除滓などに要する雑時間θ<SUB>d</SUB>との比が, 操作の最適化を検討する上で重要であることを示した.<BR>圧力<I>p<SUB>f</SUB></I>の定圧濾過と圧力<I>p<SUB>e</SUB></I>の定圧圧搾を行い, 二つの濾液量曲線<I>i</I>υ<SUB>f</SUB> VS. θ<SUB>f</SUB>と処理スラリー量<I>L<SUB>s</SUB></I> vs.圧搾時間θ<SUB>eLs</SUB>曲線を描けば, 任意の圧密比まで脱水する場合の全脱水時間θ<SUB>t</SUB> vs.処理量<I>L<SUB>s</SUB></I>を作図法で決定でき, この曲線に接線法を適用すれば, 最大の平均処理量と最適操作時間を図的に決定できる.実験事実に基づいた本法は, クリープ効果を持つ原料の脱水操作の最適条件の近似的決定にも適用できると考えうる.
- 社団法人 化学工学会の論文
著者
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渥美 邦夫
静岡大学工学部
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村瀬 敏朗
名古屋大学大学院工学研究科分子化学工学専攻
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白戸 紋平
名古屋大学工学部
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渥美 邦夫
静岡大学工学部システム学科
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白戸 紋平
名古屋大
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渥美 邦夫
静岡大学工学部化学工学科
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