水平流型高勾配磁気セパレータにおける希薄スラリーの分離特性

概要

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分離室の底面に設けた磁性細線と平行にスラリーを貫流させ懸濁物質を補捉分離する水平流型高勾配磁気セパレータについて, 強磁性懸濁質 (Fe<SUB>3</SUB>O<SUB>4</SUB>) の分離特性を測定し, スラリー流量, 懸濁質濃度および粒径が種々異なる場合の分離速度並びに分離効率に及ぼす印加磁界の影響を検討した.すなわち, 懸濁質に作用する磁界や重力等による捕捉力が貫流による流体抗力よりかなり大きいと, 懸濁質の分離速度や分離効率は全て経過時間に対して直線的に増加し, その平均分離速度および平均分離効率は, 本報の濃度範囲の場合, 磁界および粒径が大きく流量が小さいほど増加する.これらの磁気分離特性は, 磁気効果 (磁界と重力場における平均分離効率の比) が磁界の強さと懸濁質の磁化から定まる操作変数の関数として表せることを考慮し, 操作諸変数に容易に関係ずけられる.また, 微粒懸濁物質は捕捉された堆積層から大きな磁気作用を受け, この影響によつてサブミクロンオーダの懸濁質でもかなり高流量で供給されるスラリーから効果的に分離可能なことも示した.
社団法人化学工学会の論文
1996-01-20