回転円板型ダイナミックフィルターにおけるべき乗則非ニュートン流体の濾室内流動状態 : 透過のない場合

概要

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ダイナミック濾過でより高い濾過速度を得るためには, 濾材面に生成される濾過ケークを完全に掃流できるスラリー流れを濾室内部に発生させる必要がある.べき乗則非ニュートン流体 (ポリアクリル酸ナトリウム水溶液) について, 濾室内部の流速分布に及ぼす円板型ロータの回転速度および濾室寸法の影響を明らかにするため, 透過がない場合について, 濾室内の周速度分布を測定した.また, ロータの回転トルクと流動状態との関係を実験的に考察した.すなわち, ロータと固定面間の軸方向の速度分布は核流部および2つの境界層の3つの流域に分けることができ, ロータの回転速度・半径, 濾室の半径方向隙間・軸方向間隔, 流体の流動挙動指数による速度分布の変化が, 中央部と回転円板の周速度の比<I>K</I>を用いて表せることを示した.また, 周速度比<I>K</I>を本報で新たに定義した操作因子を用いて計算すれば, 密封濾室内部のべき乗則流体の速度分布およびロータのトルクが推定できることを確かめ, 回転円板によって生じる3種類の流動様式が同一操作因子の大小によって判定できることを示した.
社団法人化学工学会の論文