しょう油製造過程中のβ-カルボリン誘導体の生成と保存中の変化
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概要
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実験室規模でしょう油の熟成を行った結果, MTCAは熟成の中期に, 1-HMF-BCは後期にその大部分が生成された、また, 熟成後の火入れによって, MTCA, 1-HMF-BCいずれもさらに増加するが, 高温で長時間行った場合の増加率が高かった。1-F-BCは熟成中にはわずかに検出できる程度しか生成せず, 火入れすることにより通常しょう油に含まれているのと同じ程度の量となった。<BR>本醸造しょう油5銘柄, 新式醸造しょう油4銘柄, アミノ酸液混合しょう油2銘柄を4, 20, 30℃で60日保存した結果, 1-HMF-BCは保存温度が高いほど, 保存後の増加率が高く, とくに30℃で保存したもので本醸造は約1.7倍, 新式醸造で約1.6倍になった。ところが保存後に加熱処理を行った場合の増加率は保存温度が高いほど低くなっており, 30℃で保存したものは加熱処理してもほとんど増加しなかった。1-F-BCも同様の傾向を示した。
- 社団法人 日本栄養・食糧学会の論文
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