カミツレの品質に関する研究(第2報) : 配糖体の定量分析

概要

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カミツレはMatricaria chamomillaLINNE (Compositae)の頭花で,発汗,駆風,消炎剤として用いられ,薬用の歯磨き剤にも配合されている.また,良い香りのすることからハーブとしての需要もある.前報において我々はカミツレの脂溶性成分についてガスクロマトグラフィーによる品質評価方法を報告した.しかし,この方法は揮発性成分の分析が主体であるためカミツレ製剤の品質評価方法としては利用しにくいことから,配糖体などの安定な成分の分析法が求められている.カミツレの配糖体としては,cosmosiin (apigenin-7-O-β-D-glucopyranoside)などのフラボノイド配糖体が報告されているが, cosmosiinは我々もStevia rebaudianaから単離しているようにいろいろな植物に含まれている.そこで,カミツレに特徴的な成分を検索し,フェニルプロパノイド配糖体を単離構造決定した.また,この物質を指標化合物とした高速液体クロマトグラフィー(HPLC)による品質評価方法について検討したので報告する.
1993-03-20