鎮痙作用を有する塩基性エーテル化合物R97のラットにおける吸収,分布,排泄,代謝に関する研究
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概要
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<SUP>14</SUP>Cで標識された2-chlorophenyl-1-phenyl-3-(2 methyl piperidino)propyl ether methyl iodide(R97)のラットにおける吸収,分布,排泄,代謝を検討し,下記の結果を得た。静脈内投与では放射活性は速やかに各組織に移行し,5分後には血中の放射活性はほとんど消失した.主に肝,腎,心,肺などの臓器に高濃度に分布し,脳,眼などにはその移行が認められなかった.投与30分後より消化管内容物に高い放射活性がみられ,また胃および腸粘膜にも放射活性が認められた.投与後24時間までに尿中および糞中に排泄された放射活性はそれぞれに全投与放射活性の約12%および約40%であった.呼気中への放射活性の排泄はほとんど認められなかった.経口投与では放射活性の分布は消化管内に限定され,その他の組織への移行は認められなかった.投与後24時間までに全投与放射活性の約94%が糞と共に体外に排泄された.静脈内および経口投与によっても放射活性は胎盤および胎仔内に認められなかった.以上の所見は同時に行なった全身オートラジオグラフィーの結果によっても支持された.
著者
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小川 俊太郎
ロート製薬株式会社
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山本 幸生
ロート製薬研究所
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山本 幸生
ロート製薬株式会社研究所
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松田 弘幸
ロート製薬株式会社研究所
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河場 享子
ロート製薬株式会社研究所
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松田 弘幸
ロート製薬研究所
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河場 享子
ロート製薬研究所
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小川 俊太郎
ロート製薬研究所
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