ニワトリ松果体の形成過程におけるセロトニン合成に関する免疫組織化学的研究
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概要
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ニワトリの松果体実質細胞におけるアミン生産を直接的に明らかにするために,その形成過程におけるセロトニン合成と分布を免疫組織化学的に検索した.孵卵3.5日目の松果体原基で,すでに一様にセロトニン顆粒が認められた.孵卵4日目以後に形成されたロゼット構造や小型小胞における柱状の細胞では,顆粒が核上部の細胞質中央部や基底部に集合した.小胞の大型化に伴い柱状の細胞の核上部で顆粒が増加し一様に散在する傾向が認められた.しかし,孵卵10日目以後松果体内で部域分化が認められ,頭頂部から柄部へとセロトニンが増加していくことが観察された.孵卵14日目以後の大型小胞ではその形態から顆粒を多く含む松果体細胞とほとんど含まない支持細胞に区別できた.孵化後,松果体の組織構造が緻密になり,実質細胞が腺細胞の様相を呈するにつれ,顆粒が減少して核の周囲に集合する傾向が認められた.
- 社団法人 日本畜産学会の論文
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