黒毛和種子牛における周産期死亡の原因と出生時体重
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概要
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1987年から1993年までの7年間に発生した黒毛和種の死産(胎齢240日以上:155頭)および新生子死亡(生後日齢14日以内:133頭)について,発生率,死亡原因,在胎期間および出生時体重などについて調査した.期間中の出生頭数6,475頭に対する,死産および新生子死亡の発生率は,それぞれ2.4%と2.1%であった.死亡原因は,死産例においては原因不明のものが69.7%と最も多く,以下難産21.3%,母牛の死亡5.1%および先天異常3.9%であった.また,新生子死亡例においては虚弱59.4%,下痢症17.3%,母牛による損傷4.5%,肺炎3.8%,臍帯炎3.8%および先天異常3.0%などであった.これらの死産子および死亡新生子における出生時体重の平均値は,それぞれ21.0±8.2 kg および 21.7±7.0 kgと低く、なかでも原因不明の死産例(19.2±7.5 kg),虚弱による死亡例(19.7±6.8 kg)および先天異常によるもの(死産子:16.3±8.7kg,新生子死亡:20.3±1.1 kg)が著しく低かった.出生時体重と在胎期間の相関をみたところ,原因不明の死産子で正の相関(P<0.01)がみられたのに対し,虚弱による死亡例では相関性がなく,在胎期間は283.7±11.3日と正常であった.以上の結果から,正常な妊娠期間を経たにもかかわらず,標準より低体重で生まれること“Small for dates(SFD)” が,新生子虚弱の主要な原因の一つであると考えられた.
著者
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酒井 淳一
山形県農業共済組合連合会
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伴 顕
山形県農業共済組合連合会最上家畜診療所
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小形 芳美
山形県農業共済組合連合会
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高橋 浩吉
山形県農業共済組合連合会 置賜家畜診療所
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阿部 浩之
山形県農業共済組合連合会 置賜家畜診療所
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三澤 隆
山形県農業共済組合連合会 置賜家畜診療所
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加藤 敏英
山形県農業共済組合連合会中央家畜診療所
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