魚類に対する農薬の毒性試験
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概要
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1。養殖マス類のへい死事故対策の一環として,マス類を中心に農薬の魚毒性見直しを図るため,県内で使用されている農薬について毒性試験を試みた。2。48時間TLm試験を実施した結果,有機りん系殺虫剤のPAP,マラチオンがニジマスに対し各々0。015ppm,0。02ppmでコイと比べてかなり低い値を示し,これらは他のマス類に対しても特異的に魚毒性が強いことが判明した。3。ニジマスを対象に有機りん系殺虫剤のPAP,マラチオン、MEP,カーバメイト系殺虫剤のBPMC,除草剤ベンチオカーブシメトリンの48時間TLm試験を実施した結果,飽食状態及び絶食状態における毒性の差は認められなかった。4。ニジマスを対象に除草剤ベンチオカーブシメトリンとPAPの相剰作用の有無について試験を実施した結果,相剰作用は認められなかった。5。PAP,マラチオン共に,48時間TLm値の1/10及び1/4の水溶液に5時間浸漬されても,清水に24日間戻っていれば,ニジマスの同農薬に対する48時間TLm値はほとんど変らないと言える。6。流水式で濃度を一定にしている毒性試験を行った結果,PAPのニジマスに対する48時間TLm値は従来の止水式と比較した場合,ほとんど差は認められなかった。
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