小川学術参考林(茨城県北茨城市)とその周辺のチョウ類相
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概要
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茨城県北茨城市の小川学術参考林とその周辺地域(小川地域)で、1996年?2002年までチョウ類相を調査した。成虫の主要飛翔時期に233日(約1135時間)の野外調査を行った結果、97種が記録された。科別の内訳は、セセリチョウ科16種、アゲハチョウ科8種、シロチョウ科7種、シジミチョウ科30種、タテハチョウ科23種、テングチョウ科1種、マダラチョウ科1種、ジャノメチョウ科11種だった。これらのうち、17種(森林性13種、草原性4種)は茨城県の、7種(森林性2種、草原性5種)は環境省のレッドデータリスト掲載種だった。また、生息場所として原生林を好むと考えられる種が6種、自然草原を好むと考えられる種が4種記録された。文献調査の結果とあわせて、この地域には現在約100種のチョウが生息していると推定されたが、これは実質的に茨城県でみられるチョウ全種の約94%にあたる。この地域がこのような豊富なチョウ類相をもつ背景とチョウ類の保護について議論した。
著者
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