「イネの栽培活動」推進のための体験学習プログラムの開発 第Ⅱ報
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概要
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一連の本研究の目的は,イネ刈りまでの「イネの栽培活動」を学校教育の中でいかに位置づけるかを明らかにすることである。第Ⅰ報では,収穫して食べてみたいという期待意識を児童に持たせて栽培活動をさせれば,イネへの愛着を抱かせ,さらには自然への関心・意欲・態度を育むことができることを報告した。本研究(第Ⅱ報)では,二つの視点から授業実践のモデルを作成しようと考えた。一つは,田んぼに発生する水中の生き物の観察を通して,生き物に対する興味・関心さらに生命に対する見方や考え方を養おうとした。第二は,イネの収穫作業(イネ刈り,脱穀)を体験させて,実際の収穫量と日常の食事との量的な関係についての認識を持たせれば,米を食べることへの意識が変わるに違いないと考えた。授業実践の経過と児童の書いたワークシートの内容を分析することにより,児童が非常に高い興味・関心を持って取り組んでいることが分かり,指導のための二つのモデルと基礎となる資料を得た。A series of studies have its object that the authors make it clear how‘growing rice’ activities from rice planting to rice reaping should be placed in the curriculum of school education. In the first report we have reported that we could have the fifth-graders cherish their affection to rice and grow interest-eagerness-attitude toward the nature if we have them do growing activities with desire that they would like to try to eat them. This study has tried to make models of classes at school from two points of view. One is that we tried to grow their interest and concern about living creatures also raise the way of watching and thinking to the life through the observation of underwater life in the rice field. The other is that we thought that the school pupils must change their consciousness of eating rice if we have them experience harvesting work such as reaping and threshing, and have them recognize quantitative relation between the amount of real harvest and daily meal. We have understood that pupils had worked on‘growing rice’activities with a great interest and concern, and have acquired two models for teaching and fundamental reference through the progression of classes and the analysis of the contents in the worksheets which pupils wrote.
- 2009-09-30
著者
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