A Scanning Electron Microscopic Study of Dermal Collagen Fibers in Growing Mink
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
Morphological changes in dermal collagen fibers in growing mink were investigated using a scanning electron microscope (SEM). The SEM view of dermal collagen fibers varied throughout the newborn, growing and mature skin phases. The reticular layer of newborn mink dermis was plate-like, and appears to be composed of fine collagen fibers, proteoglycans and glycoproteins. With mink growth, randomly entangled dermal collagen fibers, which were relatively fine and curled or waved, showed regularity of the three-dimensional network. A three-dimensional network of thick collagen fibers was observed in the mature mink dermis, and the fiber arrangement altered in relation to the depth from the epidermis, i. e., in the upper dermis, many fibers were arranged diagonally to the skin surface, whereas in the mid and deep dermis, thick fibers were conspicuously arranged parallel to the skin surface. The collagen fiber network was formed by repeated branching and anastomosis of the fibers. There were thin elastic fibers in the dermal-epidermal junction and between the collagen fibers and skin appendages.ミンクの成長における真皮コラーゲン線維の形態学的変化を、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて研究した。SEM観察から、真皮コラーゲン線維は、出生直後、皮膚成長期、皮膚成熟期の3つの段階を経て変化することが示された。出生直後のミンク真皮はプレート状物質が中心であり、プロテオグリカンや糖タンパク質とコラーゲン線維が密接に結合してプレート状物質を形成したものと考えられる。ミンクの成長に伴い、真皮コラーゲン線維は、比較的細い、曲がりくねった線維がランダムに絡まり合った様子に変化した後、規則正しい三次元的ネットワークを示した。コラーゲンの三次元的ネットワークは、成熱した真皮に観察され、そのときのコラーゲン線維の配向状態は、真皮の深さの程度により異なった。すなわち、真皮上部のコラーゲン線維は皮膚表面に対して斜めに配向し、一方真皮中部から下部では、比較的太いコラーゲン線維が皮膚表面に対して平行に配向した。各々のコラーゲン線維は、さらに、分岐・合流して、三次元的ネットワークを形成した。真皮・表皮接合部およびコラーゲン線維と皮膚付属器宮の間には、細い弾性線維のネットワークが存在した。
- 広島大学生物生産学部,農林水産研究情報センターの論文
著者
-
中村 富美男
北海道大学大学院農学研究科
-
近藤 敬治
北海道大学 農学部 皮革製造学研究室
-
近藤 敬治
毛衣多様性研究室
-
Kondo Keiji
Landwirtschaftliche Fakultät Hokkaido Universität
-
Kondo Keiji
Faculty Of Agriculture Hokkaido University
関連論文
- 毛皮の多様性
- ウマ浅指屈筋腱の加齢性変化に関する研究
- エゾシカの毛衣に関する形態学的研究
- ニンジン,ゴボウ,シメジ,ワカメの調理加工による食物繊維の変化
- 熟成に伴う食肉の軟化機構に関する研究 : 筋原線維 ATPase 活性の変化
- 熟成に伴う食肉の軟化機構に関する研究 : アクチン-ミオシン間硬直結合に及ぼすパラトロポミオンの影響
- イタチ科(Mustelidae)における毛の密度と毛髄質の形態
- エゾ鹿皮の牛皮および豚皮との比較における形態学的特性
- A Scanning Electron Microscopic Study of Dermal Collagen Fibers in Growing Mink
- 牛副次生産物、特に消火器のコラーゲンに関する組織学的研究
- ミンク皮膚の季節換毛に伴う組織化学的変化
- ミンク皮膚の季節換毛に伴う組織化学的変化
- 休止期ミンク毛包外根鞘細胞の綿毛繋留構造
- 成長期ラットにおける皮膚構成成分の局在と抽出性
- 筋肉内コラーゲンのラットの成長に伴う変化
- ミンクの皮膚,特に毛包と真皮の成長に伴う変化
- THE PELAGE DEVELOPMENT IN YOUNG MILK(Mustela vison)
- The beauty of mink pelage observea with SEM
- メラトニン処理により惹起されたミンクにおける2回の秋季換毛
- ナチュラルミンク毛の光による変退色
- 羊毛のアミノ酸組成におよぼす各種アルカリ処理の影響
- 羊毛繊維の機械的性質におよぼすアルカリ処理の影響
- 毛皮の種類
- SEMによるミンク真皮コラーゲン像の成長および毛周期に伴う変化
- 研究所だより 北海道大学畜産資源開発講座--皮革製造学の研究の伝統を担う
- Untersuchungen über die Fabrikation von Biberlamm
- ビーバー•ラムの製造試験
- ウマ浅指屈筋腱の加齢性変化に関する研究
- The diversity of mammalian pelage
- 環境問題特集に寄せて
- ミンクの成長における真皮コラーゲン線維の走査型電子顕微鏡観察
- ビーバー・ラムの製造試験-3-キリングにおけるシスチンおよびシステインの消長
- 走査型電子顕微鏡による哺乳動物毛の毛髄形態〔英文〕