〈資料〉 「きょうだいの会」の設立とその変遷 : 全国障害者とともに歩む兄弟姉妹の会の活動を中心に
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概要
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本研究では、障害者のきょうだい支援のあり方について示唆を得るために、きょうだいの問題への取り組みに関する先駆例である「全国障害者とともに歩む兄弟姉妹の会」(きょうだいの会)の活動の変遷を概観し、1960年代の設立当時から今日までのきょうだいの役割認識の変化を追い、同時に、親ときょうだいの立場上の違いを検討した。きょうだいの会の設立から現在までの活動は、①「家族として」障害者の偏見・差別をなくす活動に取り組む時期(1963~1970年代前半)、②「きょうだいとして」障害者との関係を明確にしていく時期(1970年代後半~1990年代前半)、③「きょうだい個人として」相互の交流や支援を目指した具体的活動を模索していく時期(1990年代後半~現在)に区分され、検討された。きょうだいの役割認識は、障害者問題を解決することを第一に考える立場から、きょうだい自身の生活の充実を優先する方向へと変化してきたことと、障害者の保護・育成に重点を置く親と障害者の生活支援に重点をおくきょうだいとの立場の違いが考察された。
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