奄美地域の12月収穫におけるサトウキビ品種「Ni23」の多回株出し栽培での生産力
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概要
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奄美地域の大規模経営体では収穫や植付けなどの受委託作業が増加し,製糖期間中は他の作業ができないため植付けなどが遅れ,単収低下の一因となっている可能性がある.この対策として収穫の早進化と多回株出し栽培による収穫後の作業の効率化を図ることで,単収の増加と生産の安定が期待できる.そこで,株出し萌芽が優れるNi23について2007年春植え栽培〜2011年株出し栽培4回目まで12月収穫で5作の栽培を行い,奄美地域で最も普及しているNiF8を対照品種として多回株出し栽培での生産力を調査し,多回株出し栽培の可能性を検討した.Ni23は12月収穫後の低温期の株出し萌芽性に優れ,初期の分げつが旺盛なことが原料茎数確保につながり,株出し栽培4回目までNiF8より高い収量性を維持したことから,12月収穫向けの多回株出し栽培が可能な品種であることが示された.
- 日本作物学会の論文
- 2014-05-15
著者
-
小牧 有三
鹿児島県農業開発総合センター
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藤崎 成博
鹿児島県農業開発総合センター
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長井 純一
鹿児島県農業開発総合センター徳之島支場
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四藏 文夫
鹿児島県農業開発総合センター徳之島支場
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馬門 克明
鹿児島県農業開発総合センター徳之島支場
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