脳性麻痺児の下肢痙縮に対するボツリヌス療法の経時的評価

概要

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【目的】本研究の目的は、下肢痙縮に対し、低年齢からボツリヌス療法を開始された痙縮型両麻痺児の身体機能を評価し、ボツリヌス療法の効果を明らかにすることである。【方法】当院にてボツリヌス療法を施行されている7名の脳性麻痺児を対象に、ボツリヌス療法前後での関節可動域、筋緊張、粗大運動能力、歩行能力を比較した。【結果】投与後は、股関節外転と足関節背屈において、可動域の改善、筋緊張の軽減が認められた。しかしながら、改善は、投与後3〜9ヶ月と短期的で、その後は可動式が増悪する児も認められた。歩行能力では、投与後、歩行速度や歩幅の改善が認められた。粗大運動能力においては、投与後、長期にわたり向上が認められた。【考察】ボツリヌス療法開始後、可動域や筋緊張の改善が得られ、下肢三頭筋においてボツリヌス療法の効果が示唆された。歩行能力や粗大運動機能においては、投与開始後、長期にわたり改善が認められ、可動域や筋緊張が憎悪してもパフォーマンスは向上していくことが示唆された。【結論】下肢痙縮に対するボツリヌス療法は、局所的ではあるが痙縮を軽減させ、歩行能力や粗大運動機能の改善に効果があると考えられる。

脳性麻痺児の下肢痙縮に対するボツリヌス療法の経時的評価

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