設計時の決定における依存関係の表記法

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複数の担当者が分担する複数モジュールにわたる大規模なプログラム設計では,個々の開発担当者の決定が自らの決定権が及ばない部分に依存する場合がある.このような場面における設計上の決定は,実装上の制約や仕様の解釈の違いなどについて暗黙知に依存することになり,しばしば担当者間での不整合を生み,大きな不具合の原因となる.本発表では,こうした場面でより多くの情報の得られる下流工程への決定移譲を目的として,設計上の未決定事項を明示する手法を提案する.具体的には,上述の場合における全面的な移譲や過剰な決定を避けるために,その時点で考えられる複数の選択肢を設定し,その選択が依存する他の決定を明示する方法を提案する.下流工程で行われる決定に依存した部分は,依存先が決定した時点で遡って決定される.この依存関係の表現には,従来製品系列における複数の製品間の依存関係の表記に用いられてきたフィーチャー分析の記法を用いる.フィーチャー分析記法は,製品系列の共通部分,可変部分の分析結果をフィーチャー単位で表現するもので,依存する部分および依存関係の種別を明らかにできる.ただし,プログラム設計においては,より細粒度での依存および実行環境への依存を表現するための拡張が必要である.本発表では,代表的なフィーチャー分析手法であるFODAを利用し,プログラム設計に必要な変更を行い,具体的なJavaプログラム例により検証する.
2013-08-29

設計時の決定における依存関係の表記法

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