怒り刺激時の生体応答と主観評価の相関

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概要

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ヒトが「怒り」の精神状態にある場合の生体応答や自律神経応答はあまり明らかではない.本研究では,健常男性に対して日常経験する強さの「怒り」を誘発する刺激に対する生体応答を計測し解析を行った.その結果,収縮期および拡張期血圧は上昇し脈波振幅は減少するが,心拍数は変化しなかった.また,皮膚コンダクタンス変化は増加傾向を示すが,有意差はなかった.RSA(呼吸性洞性不整脈)-呼吸波の最小相互相関係数ρminを解析した結果,刺激の主観評価に応じてρminが減少することがわかった.呼吸周波数は減少する傾向があるが,主観評価との関連では呼吸振幅に相関が見られた.これらから,「怒り」によって呼吸が変化し,交感神経のα受容器応答などを中心とした変化を示すことが解った.
2012-06-15

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