距離d独立頂点集合問題の計算複雑さ
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概要
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本稿では,独立頂点集合問題(INDEPENDENT SET PROBLEM,IS)を一般化した問題について考える.ある整数d≧2について,無向グラフG=(V,E)の距離d独立頂点集合とは,任意の2頂点u,v∈Sについて,Gにおけるuとvの2頂点間距離が少なくともdとなるような頂点部分集合S⊆Vのことである.無向グラフGと正整数kが与えられたとき,距離d独立頂点集合問題(DISTANCE-d INDEPENDENT SET PROBLEM,DdlS)とは,|S|≧kであるような距離d独立頂点集合をGに含んでいるか否かを決定する問題である.D2ISは従来のISと同一の問題であり,二部グラフや弦グラフに対しては多項式時間アルゴリズムがある.本稿では,入力を最大次数3の平面二部グラフに限定したとしても,任意の整数d≧3について,DdISがNP完全となること,また,弦二部グラフに限定してもNP完全となることを示す.さらに,もし入力が弦グラフであった場合,偶数d≧2についてはDdISを多項式時間で決定することができ,一方,奇数d≧3についてはDdISがNP完全となることを示す.
- 2012-06-14
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