聴取実験に基づく講演音声の印象評定データの構築とその分析
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
本研究の目的は自発音声からの発話および発話者の印象形成過程の解明にある.この目的のため,我々は山住・籠宮・槙・前川(2005)で講演音声の印象を評定するための心理尺度を開発した.開発した心理尺度は,「好悪」「上手さ」「速さ感」「活動性」「スタイル」の5つの下位尺度から構成される.この尺度を用いて『日本語話し言葉コーパス』の「コア」データセットに印象評定値を付与した.評定者は20代男性・20代女性・50代男性・50代女性それぞれ5名ずつの計20名である.この印象評定データを分析したところ,1)「上手さ」の評定には「ポーズ比」,2)「速さ感」の評定には「モーラ/秒」と「ポーズ比」,3)「活動性」の評定には「ポーズ比」-が大きな役割を果たしていた.また,各印象項目の間にも密接な関係が見られた.
- 2007-03-31
著者
-
前川 喜久雄
国立国語研究所
-
山住 賢司
東京都立大学大学院人文科学研究科
-
槙 洋一
北海道大学大学院文学研究科
-
籠宮 隆之
国立国語研究所 研究開発部門
-
山住 賢司
九州看護福祉大学看護福祉学部
-
前川 喜久雄
国立国語研究所研究開発部門
-
槙 洋一
北海道大学
-
籠宮 隆之
神戸大学大学院総合人間科学研究科
-
山住 賢司
東京都立大学
関連論文
- パラ言語情報の伝達能力に関する人工内耳シミュレータとの比較による骨導超音波補聴器の評価
- コーパス構築と著作権保護(研究開発における情報利用と著作権)
- KOTONOHA『現代日本語書き言葉均衡コーパス』の開発(資料研究の現在)
- 自発音声とデータベース(音声学・音韻論の過去・現在・未来)
- 講演音声の印象評価尺度
- 英語コミュニケーション能力の自動測定技術の提案
- パラ言語情報に関わる喉頭音源の音響的特徴
- 自発音声コーパスにおけるF0下降開始点位置の分析
- 長/短母音の時間制御特性-自発音声コーパスの分析-(1)
- 大規模自発音声コーパス『日本語話し言葉コーパス』の仕様と作成(国語学会2002年度春季大会研究発表会発表要旨)
- パラ言語情報による発声様式の変化 : 高速ビデオ画像の解析
- 調音音声学から音声の物理学へ : 千葉勉・梶山正登の貢献(母音研究 : Chiba&Kajiyamaから最新研究まで)
- 発話速度の違いが印象評定に及ぼす影響
- 日本語自発音声の韻律ラベリング体系 : X-JToBI
- 自発音声に対する音素自動ラベリング精度の検証
- X-JToBI : 自発音声の韻律ラベリングスキーム
- 韓国人日本語学習者によるアクセント知覚と音節構造に関する考察
- 聴覚的な妨害課題が視覚的注意に及ぼす影響(日本基礎心理学会第24回大会,大会発表要旨)
- 発話の丁寧さの知覚におよぼす語彙的要因と韻律的要因の関係とその社会差
- 科学技術振興調整費開放的融合研究推進制度 : (小特集:) : 大規模コーパスに基づく『話し言葉工学』の構築
- 共通日本語話し言葉コーパスの設計
- 『日本語学習者による日本語/母語発話の対照言語データベース』の設計(コーパス)(音声の基礎と応用シンポジウム)
- ICタグを用いた誤り指摘機能をもつ外国語学習システムの開発
- 『日本語話し言葉コーパス』の設計の概要と書き起こし基準について
- 『日本語話し言葉コーパス』の設計の概要と書き起こし基準について
- 「日本語話し言葉コーパス」の書き起こし基準について
- 「日本語話し言葉コーパス」の書き起こし基準について
- 音声対話コーパスの共有化へ向けて
- 調音運動から見たパラ言語情報の生成
- 聴取実験に基づく講演音声の印象評定データの構築とその分析
- 研究報文 講演音声の音声的特徴とその印象に対する評価構造モデル
- 自発音声コーパスにおける講演の音声特徴と印象との関係について (テーマ:一般)
- 自発音声コーパスにおける印象評定とその要因
- 「日本語話し言葉コーパス」の書き起こし基準について
- 自発音声に対する J_ToBI ラベリングの問題点検討
- 『日本語話し言葉コーパス』の構築における計算機利用 (特集 コンピュータによる日本語研究の新展開)
- 大規模話し言葉コーパスにおける発話スタイルの諸相-書き起こしテキストの分析から-
- X-JToBI : 自発音声の韻律ラベリングスキーム
- X-JToBI : 自発音声の韻律ラベリングスキーム
- 言語情報の知覚における韻律と分節音の手がかり - 両耳分離聴による左右耳差の検討 -
- パラ言語情報の生成と知覚 : 多次元尺度法による布置と音響特徴の関係
- パラ言語情報の知覚一同定データの多次元尺度法による分析
- 『日本語話し言葉コーパス』にみられる促音化(ポスターセッション)(第5回音声言語シンポジウム)
- 『日本語話し言葉コーパス』にみられる促音化(第5回音声言語シンポジウム : ポスターセッション)
- 『日本語話し言葉コーパス』にみられる促音化(第5回音声言語シンポジウム : ポスターセッション)
- 『日本語話し言葉コーパス』にみられる促音化
- 『日本語話し言葉コーパス』を用いた自発音声の分析
- 企画委員長挨拶(新会長および新委員長の就任挨拶)
- PNLPの音声的形状と言語的機能
- 日本語有声破裂音における閉鎖調音の弱化
- C5.日本語ザ行音の調音様式の変異について(研究発表,音声学会2009年度(第23回)全国大会発表要旨)
- 自発音声における大局的な発話速度の知覚に影響を与える要因
- B10. アクセント句を単位としてみた自発音声の韻律特徴 : 韻律境界強度の予備的分析(研究発表,日本音声学会2007年度(第21回)全国大会発表要旨)
- 講演音声の大局的な印象に影響を与える要因
- 庶務委員長挨拶(新会長および新委員長の就任挨拶)
- 6. 『日本語学習者による日本語/母語発話の対照言語データベース』の設計(第309回研究例会発表要旨)
- B11. 講演音声に対する印象評定尺度の作成(第17回全国大会発表要旨)
- 講演に対する印象評定の分析(第305回研究例会発表要旨)
- 日本語話し言葉コーパスの設計(音声研究関連データベースの動向)
- 日本語学習者の長/短母音の同定におけるピッチ型と音節位置の効果
- 会議報告 : ICPhS99(第14回国際音声科学会議)
- 千葉・梶山の『母音論』について(『母音論』出版60年)
- 句頭のF0上昇とアクセント核によるF0下降の関係
- 日本語話し言葉コーパスの音声ラベリング(音声学と音声工学)
- 脳研究への期待(ワークショップ:「音声にとっての脳,脳にとっての音声」,第306回研究例会発表要旨)
- 『日本語話し言葉コーパス』を用いた言語変異研究(音声のバリエーション)
- 日本語長音の短母音化現象 : 語中位置および発話のスタイルとの関係
- 日本語長音の短母音化現象 : 語中位置および発話のスタイルとの関係
- 日本語長音の短母音化現象 : 語中位置および発話のスタイルとの関係
- Reminiscence bump and contents of autobiographical memory in Japanese elders
- まえがき(『母音論』出版60年)
- 「コーパスアノテーションの基礎研究」および「コーパス日本語学の創成」
- 言語資源研究系の共同研究プロジェクト
- /z/の調音様式の変異 : コーパスによる分析
- C2-2. 自発音声中のフィラーの特性に関する予備的分析 : 位置と高さの分析(研究発表,日本音声学会2012年度(第26回)全国大会発表要旨)
- 聴取実験に基づく講演音声の印象評定データの構築とその分析
- 前川喜久雄 編/監修 辻井潤一・投野由紀夫・徳永健伸・丸山岳彦・山崎誠・小木曽智信・中村壮範・山口昌也 著『コーパス入門』
- Webを母集団とした超大規模コーパスの開発 : 収集と組織化
- P5. 日本語自発音声におけるfinal loweringの生起領域(口頭発表,日本音声学会2013年度(第27回)全国大会発表要旨)