1歳6か月児における齲蝕リスク因子のデータマイニング

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乳歯齲蝕発生期の生活習慣に内在する齲蝕リスク因子を解明するために,幼児の生活習慣と口腔状態のデータマイニングを行った。本研究では神奈川県某市における1歳6か月児歯科健診受診幼児を対象とした。対象は昭和53-54年生まれ群,昭和63年生まれ群,平成10年生まれ群の3群に分けた。データマイニングには決定木分析を用いた。独立変数が質的変数であるため,x^2相互自動検出により関連の深い条件を検出した。従属変数は齲蝕の有無である。独立変数は,歯科保健に関するアンケート調査項目と,口腔内診査による現在歯数,歯の汚れとした。決定木分析結果を確認する目的で,単変量および多変最解析のロジスティック回帰分析により齲蝕発生との相関性を分析した。本研究の結果,すべての群において「歯の汚れ」が最も高い齲蝕リスク因子であり,「食後の歯みがき」は影響が少ないことが示された。これらの決定木分析の結果は,ロジスティック回帰分析の結果と矛盾するものはなく,ロジスティック回帰分析よりも容易にスクリーニングできた。すべての分析から判明したことは,すべての群で歯に付着した汚れが最も高いリスク因子であり,時代を超えて変化していないという事実である。また,1日あたりの間食の頻度が多いほど齲蝕リスクが高かった。データマイニングによる結果は多くのサンプルに基づく統計結果である。一定の限界はあるものの,迅速な分析で得られたリスク因子は第一警鐘をうながし得ると思われる。
2007-07-31

1歳6か月児における齲蝕リスク因子のデータマイニング

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