マツノマダラカミキリの生育と低温期日長条件の関係
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概要
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日本産マツノマダラカミキリの休眠を消去するための低温期に,日長が影響するかどうかを人工飼料を用いた飼育実験で調べた。産卵から4カ月間25℃短日(LD10:14)下で飼育し,低温期を20℃全暗,短日,長日(LD16:8)の3処理で2カ月間,その後25℃長日下で飼育した場合,20℃という低温期としては高温条件下にもかかわらず,全個体が蛹化した。産卵から4カ月間25℃長日下で飼育し,低温期を15℃全暗,短日,長日の3処理で2カ月間,その後25℃長日下で飼育した場合,それぞれの蛹化率に大きな差がみられなかった。さらに低温前期間を7カ月とした場合においても,3処理間で蛹化率に大きな違いがみられなかった。親個体別にみても,短日で蛹化率が最も低いもの,短日と全暗や短日と長日で低いものと多様であった。これらのことから,低温期の日長条件はマツノマダラカミキリの休眠消去にほとんど影響しないと考えられた。
- 1997-03-25
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