行政による地域猫活動の支援状況およびその効果について
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
ノラ猫問題を解決する一つの対策として地域猫活動が各地で行われており,一部の行政でその活動を支援している。そこで,その支援状況とその効果を検討するために,全国の自治体を対象として調査用紙を配布し,2008年度における情報を収集した。その結果,東京都特別区で地域猫活動を支援する行政が多く認められた。また,政令指定都市,中核市および都道府県のいずれの行政でも地域猫活動の地域がないと回答したところが多かった。条例や制度,避妊去勢手術費の補助,講習会開催等の支援措置は,東京都特別区および東京都市部で多く,中核市および都道府県では少ない状況であった。今回の調査では地域猫活動を行政が支援することが,猫に関する苦情の減少,猫の処分数の減少,また住民間の親密の増加等に対して有効であるかどうかについては明らかにならなかったものの,行政機関がノラ猫対策を早めにとることや,その支援を積極的に行うことなどが,猫の処分数を減らすのに有効である可能性が示唆された。
- 2012-09-21
著者
-
大石 孝雄
東京農業大学大学院農学研究科家畜育種学研究室
-
増田 宏司
東京農業大学農学部バイオセラピー学科伴侶動物学研究室
-
土田 あさみ
東京農業大学
-
大石 孝雄
東京農業大学農学部バイオセラピー学科
-
増田 宏司
東京農業大学農学部
-
秋田 真菜美
埼玉県吉川市健康福祉部
関連論文
- P2-01 チンパンジーの道具使用開始時期の個人差の検討 : 経験か利き手か(日本動物心理学会第68回大会発表要旨)
- 学校飼育動物の飼育経験が動物に対する考え方に与える影響
- チンパンジーの子育てスタイルの継承 : 多摩動物公園の母と娘の子育てに関する事例研究
- タイ国における家畜ヤギ遺伝資源とその育種戦略
- 動物を飼育するということ : -家庭動物飼育に関する意識調査-
- 学校飼育動物の飼育における楽しさと飼育の質に関する検討
- イヌメラノコルチン2受容体遺伝子における一塩基多型の犬種間比較と「訓練能」との関連性について
- PF003 飼育下チンパンジーの探索活動と観察学習による道具使用の発達
- OD-10 多摩動物公園チンパンジーの道具使用における母親の養育態度の影響(日本動物心理学会第66回大会発表要旨)
- 血液型および蛋白多型遺伝子頻度に基づく主成分分析による12豚品種の遺伝的関係の考察
- 飼育下チンパンジーの子育て困難 : 人工哺育は回避可能か
- タイ国における家畜ヤギ遺伝資源とその育種戦略
- 伴侶動物の遺伝に関わる研究課題
- 血液型および蛋白多型遺伝子頻度に基づく主成分分析による12豚品種の遺伝的関係の考察
- 夏季並びに秋季茶葉を用いた低温長時間発酵紅茶が持つ新香味の可能性
- 摘採前茶葉への人為傷害が茶香気成分に及ぼす影響
- トリマー(ペットの美容師)に対するイヌの行動特性評価に関するアンケート調査
- やぶきた紅茶作成条件による香気の差異
- イヌ脳由来神経栄養因子(BDNF)遺伝子の多型検索および一塩基多型(-72G>A,60C>A)と活動性─恐怖性スコアとの関連性
- タイ国における肉用ヤギ3集団の屠体成績と肉質
- 行政による地域猫活動の支援状況およびその効果について
- マイクロサテライトマーカーによるタイ在来ヤギおよび肉用ヤギ群の遺伝的多様性と類縁関係
- 雑誌に掲載された広告内容からみたドッグフードの変遷
- 農学部学生の自己評価に関するアンケート調査
- JC10 学校現場における動物介在教育を考える(自主企画シンポジウム)