条件体バイアス
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概要
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統計データを扱うに当たって最も基本的なことは,そのデータの出自に思いを致すことである。生保業界の死亡率データと疫学研究の死亡率データとを比較すると,前者は保険料・保険金という金銭の授受(経済行為)が介在する点で趣を異にする。このことが死亡率データに悪影響を及ぼしていないであろうかという点に関して考察を行った。被保険者の体況を条件体と評価した場合,どのような集団が形成されるか。果たして,生命保険会社が意図しているような集団が形成されているであろうか。ジョージ・アカロフの「情報の非対称性」の理論を援用して,金銭授受(経済行為)の影響を考察した。この考察が,引受査定の考え方,査定基準の見直し方法を反省する契機になることを期待するものである。そして,バイアスの無い評価をするために如何に対処すべきかを提案し,そこから見えてくる引受査定のあるべき姿について言及した。
- 2012-03-17
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